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本気になんかならない

第38章 ファーザークリスマス

リビングで子どもたちは遊びだす。
紗波は初めて触るおもちゃに、瞳キラキラで「きゃあきゃあ」と興奮。

これは…帰らせるのが一苦労かも。。

小川さんに勧められて椅子にかけ、コーヒーをいただく。

なんか、子育てについてポツポツと話した気がする。

「…それでね、私も仕事で抜けられないことも多くて、息子に寂しい思いをさせてるなぁって思うんですよ」

「そうですよねぇ。私も、半年程前から働きに出るようになったのですけど。
子どもっていきなり高熱だしますものね。

だけど、収入がゼロになるのも厳しくて。
病児保育も登録してみたんです」

「そうなんですか。それもひとつの道ですねぇ」

そう言いながら小川さんは、私の前に一通の封筒を置いた。

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