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本気になんかならない

第39章 幸せ所有格

そんな私の期待は裏切られた。

つぎの晩からは、兄と延々と面接のようなやり取りが続く。

「22っていったら、遊びたい盛りだぞ?
大学も出たばかりで。
なのに、突然一児の父なんてできるわけないだろ」

寝室で休み中の子どもたちを
起こさないようにと、兄は声をひそめる。

「でもね、彼には年の離れた弟妹もいるし
施設でも子どもたちと接しているから
慣れてるのよ。

ほら、こないだのクリスマス会だって
サンタクロースになりきって
子どもたちを楽しませてくれたのよ」

笑顔で手を振ってサンタ役をこなす
貴重な彼の画像を見せたのに、
兄は斜めに見たあと、「ふんっ」と鼻を鳴らす。

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