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本気になんかならない

第40章 My own decision

「ケーキの上に可愛い家を乗せたいんだけど、手伝ってくれる人、いるかなぁ?」

「あい!」

嬉しそうに手をあげて返事する紗波。

武内君は紗波に教えながら、喋りだす。

「それと今日の晩、そっちに届けたいものがあるんだ。俺は準備で忙しいから、暇なヤツよこすよ。今夜は貴志君の激励会でね」

貴志君?ああ、あの人ね。

「そうなの。じゃあ、居るようにするわ」

今夜も兄の家に泊まる予定だけど、着替えの補充や掃除もしたいし、ちょうどいいわ。と、うなづいた。
そして、尋ねる。

「でも、この子が作っていいの?」

「未来の洋菓子職人と見た」

「すさまじい千里眼ね」

そのうちに、クッキーとチョコは積みあげられて、ボーロもくっついて、見るからに楽しげな可愛いお菓子のおうちができあがった。

「うまいぞ、さなこ」

紗波は褒められて、「キャッキャ」と自ら拍手する。

「いいのができたぞ。ありがとうな。
おみやげにどうぞ。食べたいときはママに聞くんだよ?」

と帰りぎわ、ボーロの包みをくれた。

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