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本気になんかならない

第41章 妹

別れたといっても、紗波ちゃんの送り迎えや園の行事で、出会ったら挨拶して言葉を交わす。
ときには冗談を言って笑いあう。

泣き顔を見るより、よっぽどいい。

彼女に男の影がちらついてたら気になるだろうけど、そんなようすは、まったくなくて。
リュックも使ってくれていて。

というわけで俺も、貰ったカバンを使うことにした。
しまっていた財布をひきだしから取りだすと、以前の領収書がはさんだままだった。

ほんとにあれが最後になっちゃうのかな。。
胸がチクッと泣いた。

これで、いいんだよ、俺たちは。
甘い関係でなくても、応援しあってる。
これがふたりの形。


きっと俺は思いこもうとしてるんだろう、それでも。

離れていたって俺は、彼女を好きだから。

もう一度領収書をひそませて、その財布をカバンに入れた。

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