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本気になんかならない

第43章 扉

北里の家のとなりで何かが起きたようで、
俺たちが近づくと、気づいた警官がひとりやって来た。

「この家のかたですか?
あちらの家に空き巣が入ったんですが、昨夜からこの時間までに、変な音を聞いたりとかしませんでしたか?」

「え?…特に、何も…。」と、北里が答える。

警官はさらっと引きかえした。

北里がカチャッと鍵を開けて、俺も入る。

「鍵はかかってたけど、荒らされてない?」

「うん、大丈夫みたい…」

カタカタと戸棚を開けて確認する彼女を、玄関から見守った。

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