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好きだって気づいたとき

第3章 中学校生活開始。

「え〜とこれは・・・
あぁ、神社のお祭りの写真だ。
でも俺、すぐ帰ってきちゃったんだよな」


俺と遼太、あと数名で行った神社のお祭り。


「このあたりからだよなぁ。
いじめじゃないけど、大人しいやつがいろんな意味で追いやられるようになったのは」


まだ1年生だから派手には動かないけど、弱いものいじめ的な事をするやつとされるやつがはっきりしてきた。
遼太は誰とでも溶け込む事が上手いから、
そう言う奴らからも付き合ったりしていた。
俺は苦手と言うか、自分で言うのも変だけど真面目だったから、シカトしていた。


「このお祭りのあたりから、奴ら遼太も嫌な態度をとるようになったのわ。
でも遼太は強かった。
ケンカじゃなくて心が、精神面がすごく強かったよな」


俺は見たことないけど、遼太はケンカが強いらしい。
何か習ってたのかな。


「そう言えば聞いたことなかったな?」


大した事ないとはいえ、俺は空手を習っているから、本気を出せば負けることは無いけど、それはしてはいけない。


「嫌がらせされてるやつを守って助けているうちに、俺も標的になってきたんだよな」


そう、遼太は笑いながら上手くいじめられているやつを助けていた。
その時は尊敬なんて言葉を使うのが恥ずかしかったけど、そんな遼太を俺は尊敬していた。
遼太の真似をしてた訳では無い。
そういう行為が許せれなかっただけ。
でも俺の正義感ってやつは、奴ら的には鼻に着いたんだろうな。
地味に嫌がらせをされるようになった。


「いつも遼太が助けてくれたよな。
俺の正義感、何にも役に立ってなかったんだよな」

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