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好きだって気づいたとき

第6章 体育祭

これは・・・体育祭の写真だ。
これもカメラ持ち込めないから、枚数はない。


「これはリレーが終わった後にとったやつだ 。
リレーに選ばれた人、全員映ってる」


この写真は優勝したクラスだけじゃなく、全クラスのリレーに選ばれた人みんなで撮った写真。


「あれっ?
俺なんで足に包帯してるんだっけ?」


みんなと一緒に写っている俺の右足には、包帯が巻かれている。
この状態ってことは、俺はリレーには出てないってことになる。


「それにしても遼太のやつ、リレーで1位だったのに、何すげぇふてくされた顔してるよ。
こいつはこいつで何があったんだ?」


みんなは勝っても負けても“イェーイ”とかしている中で、優勝しているにもかかわらず、凄くふてくされている遼太。


「あっ、思い出した。
俺リレーの前に、大縄跳びで足捻挫したんだ。それで出られなかったんだ」


クラス対抗の大縄跳びで足を捻挫した俺。
捻挫したと言うか、わざと足を引っ掛けられて捻ってしまった。
何の証拠もなく、先生に訴えることもできず、リレー出場を断念したんだった。


「俺出てたら遼太と同じ、アンカーだったんだよな。
遼太と勝負できると思って楽しみにしてたんだけどな」


悔しかったな・・・と言うか、これ見たら悔しさがまたこみ上げてきたよ。
勝負しないで負けるって悔しいよね。


「思い出した。
遼太、俺と勝負したかったけど出来なかったことが悔しかったって言ってた気がするな 」


でもたしか理由はそれだけじゃなかったんだよな・・・


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