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好きだって気づいたとき

第7章 野外学習

「ダメダメ。
こんな事してたら全然片付かないよ」


ダンボールにアルバムをしまって、引っ越しの準備の続きをした。
お袋は引越し先の掃除に行っている。
2、3日は帰ってこない。
今週末には業者が来て完全引越し。


「よしっ、これで終わりかな・・・」


両親が離婚したことをきっかけに、引っ越すことになった俺。
親父はすでに家を出ていない。
俺はお袋とお袋の実家近くへ引っ越すことに。
もちろん高校も変わらなければいけない。
高二だし、俺自炊できるし、一人暮らししたいと頼んだけど、お袋はゆるしてくれなかった。


「腹減った。ラーメンでも食うか」


片付けも終わり、ラーメンを作って食べた。
食べると眠くなって荷物に囲まれひと眠りした。


「ん・・・う〜ん・・・」

「おいっ、智哉・・・智哉起きろって」

「んっ?・・・
えっ、遼太・・・何でいるの?」

「何でじゃねぇよ!
智哉、これなんだよ。どういう事なんだよ」

「どういう事って・・・何が?」

「寝ぼけてないで、シャキッとしろよ」

「わかったよ・・・」


俺はあくびをしながら起き上がった。


「智哉、目が覚めたか?」

「うん、大丈夫」

「じゃあもう1回聞くぞ。
これは一体どういう事なんだ」

「あぁ、今週末に引っ越すんだよ」

「引っ越すって何でだよ。
しかも今週末なんて・・・
俺、何にも聞いてないし」

「話すつもりなかったし」

「何で何も言ってくれなかったんだよ」

「夏休み入ってから急に決まったんだよ」

「だからって黙ってる事ないだろ」

「・・・てか、何でお前ここにいるの?
部活じゃないのか?」









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