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奈穂「…先生…っ」

結城「…」

奈穂「どうかしました？」

結城「…佐倉は…佐倉はもうしたのか…
お客さんと、最後まで…」

奈穂「…最後までは、まだです…」

結城「…」

奈穂「先生？」


いい雰囲気だったが奈穂がお客さんとは
まだ未経験と聞き躊躇したのか
先生の手が止まった


結城「…」

奈穂「続き、しないんですか」

結城「…佐倉…」

奈穂「…」

アナウンス「当機は間もなく着陸体制に
入ります、シートベルトを…」

結城「もう時間みたいだ…」

奈穂「…はぃっ」

結城「…」


それから間もなくして飛行機は着陸した
最後まで出来ず残念なような
ホッとしたような…


結城「…」

奈穂「あの、先生…」

結城「佐倉、今日はありがとう、色々と
話せて楽しかったよ、本当に…」

奈穂「私もです」

結城「仕事、頑張れよ」

奈穂「本日はご搭乗、ありがとうござい
ました」

結城「…」


今回も最後までしなかったがいずれは
最後までする日が来るわけで
それはそう遠くない


奈穂「…」


未来の話だった…