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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第32章   真実は・・・・・・

  


 彼女は、内線を掛けていた。

 改めて彼女の性格や考えがよく判らない。しかし自分の両親に近いのだと理解した。


「ミエリアさま。」


「ありがとう。どうぞ、中へ。」


 執事が連れて来た人物を中へと通す。


「お2人ともこちらが〝ジュリアス〟さまです。」


「「・・・あなた。」」


「ごぶさたしております。」


 珱月を連れて行くと宣言した日に逢いに行った以来だ。


「珱月はっ!うちの娘は、どこですか?」


「奥さま・・・俺と屋敷に来て頂ければ逢うことが可能です。」


「そんな・・・あなたの家に監禁でもしているの?」


「とんでもない。珱月に逢ってもらえれば判ります。一緒に我が屋敷へ行きましょう。」


 相当なことをミエリアから吹き込まれているのが判った。しかしソレをよしとする訳にはいかない。


  

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