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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第32章   真実は・・・・・・

  


 》》 *


「お父さん、お母さん。」


「「珱月っ!!」」


「ひさしぶり、元気にしてた?」


 冷静に2人に声を掛ける。


「珱月っ。大変だったでしょう・・・急にこんな異国に連れて来られて。」


「お母さん・・・・・・っ」


 母親に抱き締められて懐かしい温もりに触れた。しかし説得をしなければいけない。


「さぁ、中へ入って。話しは、それから。」


 2人を連れてようやく玄関に入った。


「珱月さま、こちらへ。」


「ありがとう、ロイさん。」


 執事に連れられて客間へと入る。きちんとベッドもある部屋だ。


「いま、お茶を。」


「ありがとう。2人とも座って。」


 執事を見送ってから先に席に着いた。


「さぁ、座って。」


 両親の気持ちは、判っていた。この国に来たばかりの自分も同じだった。


  

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