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ソレは、そっと降り積もる・・・。

第7章   婚約のお墨付き

  


 自分が彼に不釣り合いなのは、重々承知だ。しかし面と向かって言われるとやっぱり傷付く。
 本気でもないし〝好き合って〟いる訳でもないのに・・・。


「いいえ。
 俺のフィアンセですよ、お嬢さま方。以後、お見知り置きを。」


「えっ!!?」

「ジュリアスさまっ!!い、今・・・なんと仰っ・・・・・・」


「ですから。俺の大事なフィアンセです。先を急ぎますので失礼。」


「(カ、ッコいい・・・・・・)」


 ハッキリと自分の存在を言い切れる彼に初めてときめいた。


「そんな・・・」

「ジュリアスさまっ!!」


「あの、ままでいいんですか?」


 後ろでは、女子2人が衝撃にオロオロしている。


「いいのです。いつかは、知られる。これで君も有名人です。以後、気を付けるように。」


「え?なにに??なにに、〝気を付ける〟んですか?」


  

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