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ふぃくしょんエッチ

第3章 トウメイニンゲン

ギィィィィ…


重たい扉をゆっくりと押す。

その途端、中から冷たい空気が
俺を包むように流れ出た。


冷たくて、暗い部屋。


『ジェーン…?ジェーン…?』


ぽつりぽつりと溢れる言葉は
部屋中にこだまし、虚しく響く。

部屋の中へと差し掛かると
パッと独りでに電気がついた。

自動のものなのだろうか?


しかし、そんな呑気な考えも
目の前に広がる光景で一瞬に
揉み消された。


だってそこに広がっていたのは。

銀色の棚、棚、棚。




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