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狂恋 ~狂おしい恋に身を焦がす~【BL】

第1章 10年ぶりの再会

初めてのセックスの時に使われ、その効果を自分の体をもって思い知ったオレは、二度と使わないように利人に言った。

それからは国内で売られている普通の(?)ローションとかジェルとかを使っていたのに!

「今日は久々ですしね。初めての時の気持ちを思い出してほしいんですよ」

そう言って美しく微笑みながらビンを開けて、中身を手のひらに流す。

コイツッ! 予想以上に怒っていやがった!

アレだけオレが拒絶したにも関わらず、コレを持ち出してきた。

この香油は媚薬成分が強くて、使われるとプライドも何もかもが溶けて、ただ体の快楽だけを求めてしまう。

香油なだけに滑りが良くて、初めてだったのに痛みはなかった。

それに媚薬のおかげかせいで、恐怖心も薄れはしたけれど、二度とお眼にはかかりたくない物だったのに!

身の危険を察して、オレは利人から離れようとした。

「どこへ行くんですか?」

しかし片足を掴まれ、引っ張られた。

―逃亡終了。

それどころか掴まれた足を上げられ、アソコが利人に丸見えにされた。

「なっ、おいっ!」

制止する声も届かず、香油に塗れた指がオレの窪みに触れた。

にちゃっ…と音が鳴ったと思うと、形の良い利人の指が一本、躊躇いもなく奥まで一気に入れられた。

「くっ…!」

思わず顔をしかめ、指をしめつけてしまう。

けれどすぐに体中に熱がジワジワと広がっていく。

「うぅっ…」

この感覚には覚えがある。

熱はやがて甘い痺れとなって、体に染み渡る。

息が上がり、鼓動も高鳴ってきた。

「あっ、利人っ…!」

「馴染んできたみたいですね。久し振りで良いでしょう?」

ちっとも良くない!

けれどそれを伝えるだけの余力がない。

今にもイキそうになるのを、必死に抑えているからだ。

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