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オオカミは淫らな仔羊に欲情する

第33章 偶然


「うわっ ―― すご……きもち、いい……」

「あぁ、オレも凄くいい」


 車が激しく揺れるくらいに竜二が私の身体を
 突き上げる。


「りゅじぃ……っ」


 私はただ竜二の身体にしがみつくだけしか
 出来ない。


「あや……絢音……愛してる……」

「わ、私も……愛してる……竜二」


 私の言葉に動きを一瞬止めた竜二は
 私を見て微笑んだ。


「ずっと前から知っていた」


 舌を絡めあいながら身体を強く突き始めた。

 竜二に突かれる度に腰が何度も痙攣して、
 私は小さい絶頂を繰り返す。


「ふぁ……も、だ……んっ……」

「何度でもイかせてやる」
 

 竜二が内壁が破れるかのように強く突き上げ、
 痙攣する。


「あ ―― あぁぁっ!」


 その感覚が腰を大きく痙攣させて背中をのけ反らせ
 達した私は竜二と座席に沈み込んだ。

 ヒーターもかけていない晩春の車内なのに、
 2人ともフルマラソンをした後みたいに、
 息が乱れ汗だくだ。


 行為が終わるのを待っていたかのような
 タイミングで、お互いのお腹が悲鳴を上げた。

 顔を見合わせ、また、大爆笑。


「……途中でなんか食って行こう」

「ううん。……食べ物買う時間も、もったいない。
 もっとあなたと……ね?」
 
 
 (”ね?”なんて、潤みきった眼差しで言われたら
  また、わがままムスコが騒ぎ出すじゃん。
  そこんとこ、分かってんのかねぇ~こいつは……)
  
  
「じゃ、ルームサービスで済ませるか」

「うん……」

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