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my destiny

第7章 花

【智side】

窓の外から、朝の音がかすかに聞こえてくる。

意識が戻ってくると、素肌にシーツの感触が気持ち良かった。
すごく、深く眠れた。

目を閉じたまま腕を動かして翔君を探す。

もう出かけちゃった…?

目を開けて枕もとの時計を見たら、まだ7時前。
自分が 裸 のままだって気づくと同時に、昨夜のことが思い出されて、無性に恥ずかしかった。

もう数えきれないぐらい、翔君とはしてきてるのに。
久しぶりだったからかな…。
なんか、恥ずかしい…。

気持ち良かったな…。

抱 かれてた感覚がよみがえってきて、また目を閉じて布団を巻き込む。

人の 肌 と触れ合うのって、こんなに気持ちが落ち着くことだったんだ、って、改めて思った。

オイラは多分、そっちの欲はあんまり無い方だから、最近はもう、しないならしないで構わなかったんだけど。

なんだか、すごく落ち着いた。

まともに眠れなくなってから、朝はいつも無理やり起きてて。
目が覚めた時から、もう既に疲れてた。

一日がまた始まるのかと思うと、支度をするのもひどく億劫で、いつからか、それが当たり前みたいになってたんだ。

抱 かれた余韻が残るまま目覚めたら、すごく心地良くて。
逆に、今までの自分が相当苦しかったんだな、って気がついた感じ。



ベッドの上に重ねて置いてあったスウェットを着て、シャワーを浴びようと寝室を出たら、キッチンから人の気配がした。

オイラは翔君の細かいスケジュールまで把握してないから、まだ居たんだ、と思って嬉しくなった。

ドアの壁のところから、そーっと覗くと、翔君は冷蔵庫の前で真剣な顔をしてる。

鍋を火にかけているらしく、立ち上がってコンロのところで、また何か考えてる。

唇に指を当てて、真面目な顔をしてるのが、相変わらずイケメン。

ふふっ。

すごくカッコいいんだけど、ああいう顔の時って、大抵考え過ぎてなにか失敗する前兆なんだよね。

本気で頭が回転してる時は、止まって考え込んだりしないもん。

ああ、懐かしいな…。

毎日顔を見ているのに、今朝の翔君は、懐かしく感じる。

この人が、オイラの一番好きな人。

オイラのことを、一番好きだって、言ってくれる人。





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