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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第4章 VCG検査

「美優ちゃん、お腹に力を入れていきんでごらん」




マジックミラーの向こうからマイクを使って呼び掛けた。




目一杯、生理食塩水を注入してるんだから
我慢できるはずない。




「美優ちゃん?」




『先生、助けて…』





わずかに『助けて…』という声が聞こえたので、すぐに電気をつけて側に駆け寄った。




「どうした?気分が悪いの?」





意識なくしてる。




血圧計を巻き、モニターをセットしてからカテーテルで生理食塩水を抜き取った。




それから看護師さんに下着をつけてもらい身支度を整えてあげた。




それから数分後、美優ちゃんは目をあけて意識を取り戻した。





「辛いことさせてしまって本当にごめん」




『ううん。検査だもん仕方ないよ』






「ごめんね」





『先生のせいじゃないから謝らないで』




「検査はこれで終わりだからね。お部屋に戻ってゆっくりしよう。僕が車椅子で送るから」





『うん』



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