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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第11章 真夜中の空腹

美優ちゃんを抱っこしたまま、部屋のドアをフライドさせ電気をつけた。



「ベッドに横になろう」




そっと横に寝かせてから寝具を首元まで掛けてあげた。



そして僕も、近くにあった椅子に腰掛けた。




美優ちゃんのお腹は、ずっと鳴りっぱなし。




『お腹空いたよぉ。早くなにか食べさせて』




「このまま眠れそうにない?眠るまで一緒にいてあげるから」



『約束が違うじゃんっ。私、このままじゃ一睡もできないよっ』





「はぁ。それじゃ今夜は仕方ないね。でも今日だけだよ。明日からはそういうのなしだからね」




『わかってるし』




「ナースステーションの冷蔵庫に
昼間患者さんのご家族から頂いた
ケーキがあるから持ってきてあげる」




『やったぁ〜!』





「食べ終わったらちゃんと歯ブラシするんだよ」




『はぁい』



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