
テレフォン -約束-
第4章 シゴト
叫んだ途端に、美容室に行ったばかりの髪の毛を強く掴まれました
・・・・殺される
アタシを“くすんで光らないアクセサリー”にした男は耳元で、この世の言葉でないような卑猥で薄汚い言葉を吐く
恐怖心で緊張は極限に達する
アタシを“オレンジ色に錆び付いたナイフ”にした男は耳元で、残酷で冷酷で死を覚悟させるような言葉を吐く
それは、もう、恐怖心で記憶すらありません
・・・・そして次に
耳を強く引っ張られる
引きちぎられるくらいに加減なく
「………イタイ ヤメテ ヤメテクダサイ」
たぶん、アタシは、そう言ったんだと思います
