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「とにかく！次は決勝だからな！
本気でやり合おうぜ」

俺と智くんも無事に決勝に勝ち上がり、潤たちとの直接対決

「俺は常に本気だけど？」

「どこがだよ…
1回戦であんなパフォーマンスしたくせに」

「翔ちゃんに対する想いはいつも本気だよ
それがあのパフォーマンスなんだろ？
それにダンス自体、手は抜いて踊ってねぇぞ？
お前はヒヨッたけどな？」

確かに…智くんのダンスは堂々としていてカッコ良かった

「…クソガキ」

「だからもうガキじゃねぇよ
なぁ、翔ちゃん？」

だからその件に関しては俺に振らないでよ…

返事に困っていると、ステージの上からMCの人に呼ばれた

『さぁ、いよいよ決勝だぁ！
残った２チームはステージに上がれー！』

「ほら、呼ばれたよ？行こう智くん」

「うんっ」

ふにゃっと笑って答えてくれる智くん

俺に対しては素直で可愛いんだけどなぁ…

智くんが俺の隣に並んで歩き出す

「翔ちゃん。バトルに勝利して、翔ちゃんに初優勝を捧げるから、ご褒美ちょうだいね？」

耳元で囁かれ、頬にチュッとキスをされた

「へっ？…ご褒美ってなにっ⁉︎」

「もちろん、勝利の女神」

ニコッと笑ってスタンバイした智くん

「さぁ、いっちょやりますか」

ギラッと光った智くんの目

俺、オッケーの返事してないのに
智くん、本気モードに入っちゃった…

でもいっか…

俺の体ひとつで、智くんの最高のパフォーマンスが見られるんだから


その夜…俺が、勝者に一晩中カラダを捧げた事は、言うまでもない

が、智くんが最初からご褒美目的で俺と組んだのかは定かではない。


〈end〉