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Happiness day

第25章 夏疾風

春…翔くんのお祈りが功を奏し、俺は無事第一志望の大学に合格

すぐに、翔くんと約束していた旅行へ行こうとしたが、そんなに甘くはなく

めっちゃ忙しい入学準備…
しかも、4月に入ってすぐの入学式
泣く泣く春休み中に行くのは諦めた

中学の時も高校の時も、入学準備に忙しさなんて感じた事ないのに
なんでこんなに忙しいんだ?

「その分、かあさんは忙しかったわよ」

そうか…今までは、全部かあちゃんが提出書類を準備してくれてたからか…

しゃあない…
楽しみは夏休みまで取っておこう
そう自分自身を納得させたが、正直、かなり残念…

だってさ…旅行に行けば『キス以上の事出来るかな?』なんて、期待してたから

翔くんと付き合ってるのは、もちろん体目的じゃない
翔くんが人として魅力的だからだ

でも、友達以上恋人未満の時期が長かったから
ずっと欲望を抑え込んでいた訳で…

それが両想いとなって、恋人の関係になってからも
俺が受験間近なせいで、なかなか会えずにいたから、欲望は更に増してしまった

大学は地元…今まで通り、いつでも会える

ただ、ふたりとも実家暮らしだから
そういう行為を落ち着いて出来る場所がない

お互い、今まで付き合った人はなく、そういった事にも不慣れで
キスだって、濃いやつが出来るようになるまでに、初めてした時から3ヶ月掛かった

だって、翔くん…超恥ずかしがり屋さんなんだもん
何回しても、触れるだけのキスでビクッとしちゃう

そんな翔くんは可愛いくて、それ以上に進むのが躊躇われるんだ

がっつき過ぎて、嫌われたくない

そう思う一方で、翔くんの全てを欲しいと望んでしまうのは
この年の男としては仕方ない事だよな

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