テキストサイズ

Happiness day

第14章 ハダシの未来

智くんがエレベーターを降りて、こちらに向かって歩いてくるのが見えた

ドアを大きく開けて智くんを待ち構える

「おつか…えっ⁈」

智くんに腕を掴まれ、荒々しく玄関の中へ引き込まれた

「智くんっ⁈」

智くんがこんな事するなんて、やっぱり何かあったんだ

「智くん、何かあった?」

そう問いかけると、玄関ドアに背中を押しつけられる

「『何かあった?』だと?
前回あれだけ注意したのに、全然学んでないんだな」

前回?前回の三人旅のこと?

確かにあの放送が流れた時は大変だった

智くんと一緒に観てたんだけど、温泉の入浴シーンが映った途端、智くんが不機嫌になった

…そう、今みたいに

『全国放送でタオル一枚で裸を見せるなんて、気を緩めすぎじゃない?
もっと気を遣ってもらわないと困るよ?
翔の肌は俺だけのモノなんだから』

そう言った智くんに、その場で押し倒されて
全身にキスマークを付けられた

『これなら、人前で肌を見せようなんて思わないだろ?』

それから数日間は着替えは勿論の事
襟元ギリギリに付けられたキスマークが、動いた拍子に見えやしないかと気になり
めっちゃぎこちない動きになって、スタッフさんや共演者の方に心配されたんだ

『軽く寝違いしただけなんで大丈夫です』って、誤魔化したけどね

だけど今回は入浴シーンはなかったのに、なんで?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ