
Liar × Lover
第4章 Adonis
翌朝、誠斗さんは仕事は休みだが
私を駅まで送ってくれた。
そして、彼と別れた後
講義を受けるために大学へと向かった。
「 心月おはよ。」
「 あ、おはよ〜。」
校門を越え、普段と変わらず友達と
何気なく挨拶を交わす。
そんな中…
「 …………おはよう。」
「 あ、お…………おはよ… 」
…颯斗。
ひさしぶりに彼氏と直接交わす
朝の挨拶。
挨拶、だなんて当たり前のことなのに
何でこんなに落ち着かないの…。
いつもはLINEでしか挨拶してこないのに
なんで…
会いたくないときに限って……
