テキストサイズ

あなたが私の最高な人

第3章 Act.2-02☆

「んっ……はぁ……」

 弘尚さんは私の感じる部分をちゃんと分かっている。
 だから、私がより反応する部分を集中的に攻めてくる。

「ああ、俺も限界」

 弘尚さんは半身を起こすと、自らトランクスを脱ぎ捨てた。
 彼の雄は天を仰ぐように勃ち上がっている。

 ぼんやりとしている私の側で、弘尚さんがヘッドボードに置いていた避妊具に手を伸ばす。
 袋を破り、それを弘尚さん自身に被せると、私を見下ろしてきた。

「ちょっとずつ挿れるよ?」

 その言葉通り、弘尚さんが少しずつ私の中へと入ってくる。
 指を入れられた時以上に痛みを感じる。

「やっぱり無理そう?」

 多分、途中までしか入っていなかったのだと思う。
 心配そうに訊ねてくる弘尚さんに、私は首を横に振って見せた。

「平気だって言ったじゃない。ほんとに気にしないで続けていいから」

「いや、気にするなってのが無理だろ?」

「無理じゃない。ほら、これじゃあ弘尚さんだって欲求が残るだけでしょ?」

 私の台詞に弘尚さんがグッと言葉を詰まらせている。
 考えるまでもなく図星だ。

 弘尚さんは小さく溜め息を吐いた。
 そして、私の唇に弘尚さんのそれを重ね、深く口付けてきた。

 キスを交わしながら、弘尚さんが奥深くまで入ってくる。

「凄い締め付けだな」

 ボソリと漏らし、弘尚さんは身動きを始めた。

 少し痛い。
 けれど、しだいに慣れてきて、気持ち良さが勝った。

 弘尚さんの律動は激しさを増してゆく。
 そういえば、付き合って間もない頃は一晩に何度も求め合い、私が意識を失うまで弘尚さんに愛を注がれていたな、なんてことを不意に想い出した。

 弘尚さんの性欲はあの頃と全く変わっていない。
 一見、セックスにはあまり執着がないようで、一度火が付くと歯止めが利かない。
 意外と、弘尚さんみたいなタイプは情熱的なのかもしれない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ