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ヌードモデルと凍った世界──FROZEN──

第2章 裸で試行錯誤

服がいらないはずのヌードモデルのはすが、実際はガウンという特別な衣服を必須としている。
パンツまで脱いでから下着の線が消えるのを待つ間に必要だからだ。

ガウンがなければ、
アトリエで一人全裸待機し、OKになったら画学生を入室させるとか、

控え室で全裸で待ち、OKになったら廊下を全裸で歩き、全裸でアトリエのドアを開けることになる。
(後者は日曜画家の自宅でやらないことはないが、控え室が暖かいことが条件だ)

以上、ガウンは重要アイテムだと理解していただいただろうか。

冷凍庫のドアの前の荷捌き場でガウンを脱いだ。

裸の私を見ているのは、田中さんと社長夫妻。

男性陣がとりあえず冷静(なふりをしている?)なのは裸婦デッサンの講習会場と同じだ。

唯一の女性である社長夫人はあからさまに喜んで、私を前後からじっくり見て、きれいな体だと褒めてくれた。

カメラは三脚に立てられ、最後まで庫内には持ち込まれなかった。(超低温で壊れる?)

そして私の裸体を正面から撮らなかった。
ドアを入る私の後ろ姿(お尻……)を撮っただけ。

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