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ダブル不倫

第19章 誓いの儀式

「ん、ああ……やだ、部長、苦しい」
 
 ねっとりした里井の舌が、ゆっくりと奈々葉の舌に絡みつく。苦味のある唾液が混ざり合う。里井の舌が奈々葉の舌をしごく。溢れた泡立つ二人の唾液が喉元を滑る。こそばゆい感じをまた彼の舌が追う。
 
「んあ……」
 
 奈々葉は身体をよじる。
 
 リビングから聞こえる有線放送の音声に二人の吐息と布が擦れあう音が溶ける。熱い子宮から溢れた水がショーツに広がる。敏感な蕾が触れ、と言わんばかりに暴れだす。
 
 ワンピースの裾がフワリと浮かび上がった。冷たい空気が腿を冷ます。ショーツの上を里井の手のひらが這う。ピアノを奏でるように、里井の指先が両脚の間を探る。熱い子宮から水風船が破裂したように溢れる。
 
「部長、ここで……はイヤ。お外……だれかに聞こえちゃう」
 
「……だな。じゃあ、ベッドルームに行こうか」
 
 ――あ……。
 
 ワンピースの裾がフワリと奈々葉の膝を隠した。つま先が浮かび上がる。

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