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ダブル不倫

第9章 タオルハンカチ

 その落ち着いた感じからすると三十代と思しき女性が、店の奥に案内してくれた。

 二畳ほどのその部屋は薄い水色のカーテンで仕切られていて、真ん中の廊下を挟んで左右に一部屋ずつある。奈々葉はその右側の部屋に通された。

「それでは、これに着替えて少々お待ち下さいね」

 奈々葉はバスローブと紙の素材で出来たビキニタイプのショーツ、そして籐で編んだ籠を手渡された。

「あ、あの……ブ、ブラジャーも……ですよね?」

「はい……ブラジャーも……です」と、言って女性は白い歯を見せた。

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