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堅実メイドの献身

第7章 宮古家のメイドなるものは

ー 逃げ出したはいいけど、自分の部屋が遠すぎる。

壁にもたれかかりながら、一歩足を進める。
エプロンを付け直す気力はなく、片腕に抱えている。
暎人に外されたメイド服のボタンはみっともなく見えない程度に掛け直した。

「はぁ、」

足にうまく力が入らない。
時折中のアレが擦れてビリビリした感覚が身体の中に駆け巡る。

「ん、」

ー これ、早く取りたい。

暎人の部屋は3階で雅の部屋は1階なので中々の距離がある。

ー 空き部屋は鍵がかかってるし。来客室も鍵かかってるし。もお、ほんと無駄に広いんだから。

心の中で文句を言うが、言ったところで何も変わらない。
スマホで時間を見ると22時15分過ぎたところだ。この時間なら通いの使用人は帰宅しており。住み込みのものも自分の部屋でゆっくりしているだろう。

ー 誰かに会うことも多分ない。とにかく自分の部屋に戻るまで我慢。

暎人が追いかけてくるかと思ったが、今のところそのような気配もなくよかった。

地道に歩みを進めて、ようやく階段までたどり着いた。
階下までの道のりを確認する様に見下ろす。この時間屋敷の明かりは夜間用に切り替わり、全体的に薄暗くなっている。手すりに片腕を乗せると、ぼんやりと見える階下を見据え、まずは一段降りる。

「んっ、」

ヴー

中のアレは未だ雅の中で細かな振動を続けている。

ー 階段のほうが、キツイかも、、、

一段一段降りるたびに、中でわずかに擦れその度に雅のアソコもキュッと締まる。

「ん、はぁ、、」

半分ほど降りて、ちょうど踊り場に着いたところで、その場に座り込む。

「んっ、、ゃ、も、むり。」

情けなくて泣きそうだ。
夜中にひとりでこんな格好で屋敷の中をうろうろするなんて。下着の中がヌルヌルなのが自分でもわかる。

「ははは、もう、私ただの変態じゃん。ウケる。」

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