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ある日のセックス

第3章 彼女の口の中に

 ジジジッ……。
 
 ジーンズのジッパーの落ちる音がした。手際よく腹のボタンが外される。と、身体に血液が流れ込んだ。彼女の冷たい手がパンツのゴムのところから潜り込む。引きずり出すように中から俺を出す。
 
 彼女の冷たい手が愛しそうに俺を擦る。何度も、何度も、自分の意思とは違う動き。俺にピークが来そうになるとその動きが止まり、また速さを増す。
 
 彼女の猫のような目が俺を見る。
 
 カラオケのマイクで歌うように、ピンク色の唇が俺に落ちて透明な液が溢れる小穴をチロチロと舐めた。ズルズルと音を立ててそれをすする。
 
 今度は俺の茎の部分がハーモニカのようにキスされる。
 
 熱いモノが漏れそうになって、慌てて尻の筋肉に力を込めた。
 
 また、猫のような目が俺を見る。アーモンドのような瞳が妖しく誘う。
 
 手のひらで自分の長い髪を押さえながら、何か美味しい物を頬張るように俺を食べる。生温かい粘っこい唾液が俺を纏う。窮屈な口の中で粘っこい舌がクルクルと絡みつく。
 
 最初は余裕だった彼女の顔に赤みが指した。
 
 彼女の口の中で俺が固く長く成長する。ギョッとした彼女の目が俺のそこに落ちた。ウググと喉奥が鳴り、俺を吐き出す。銀色をまとった俺が彼女の目の前にある。
 
 俺は彼女の頭を自分のモノの方へ引く。ペロリと彼女の舌が俺にまとった自分の唾液を無心に舐める。まるでアイスバーのように。
 
 ジュポ……。
 
 彼女の唇が俺を吸い込んだ。甘い電流が背筋を駆け抜ける。
 
 ジュッポ、ジュポッ……。
 
 ジュッポ、ジュポッ……。
 
 彼女が顔をシャクリながら、俺を深く吸い込んでは先端まで吐き出す。吸い込んでは、先端まで吐き出す。彼女の頬がペコンと凹んでは戻る。凹んでは戻る。
 
 俺の身体がキュウキュウと搾り出しを始める。尻の筋肉に力を込める。
 
 あーんと口を大きく開いて待ちわびるように俺をしごく。しごく。しごく。しごく。ぬちゃぬちゃと俺に絡んだ彼女の唾液が泡立つ。
 
 熱のような固まりが俺の身体を駆け上がる。
 
 我慢の限界だった。彼女の口の中に熱いモノを放った。
 
 酔っぱらったようにピンク色に染めた頬の彼女は、至福の表情を見せて、俺の青臭いモノを喉を鳴らして飲んでくれた。
 
 ―fin―

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