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ある日のセックス

第4章 フルーツのような

 焦げ茶の窄み。その下の色えんぴつで塗られたような薄紫色に縁取られた唇がぱっくりと妖しく割れる。
 
 傷口のように痛々しいそこが、水密を垂れ流す。
 
 ひくひくと蠢くそこは、餌を待つ生物のようだ。
 
 腰を高くして、細い枝のような彼女の指が自分のそこに伸びる。
 
 確かめるように、そこをなぞる。
 
 粘りが混ざる音。身体が跳ねる。
 
 彼女は指を折曲げ、ゆっくり自分に突き立てる。
 
 前に後ろに腰をしゃくる。
 
 彼女の指が伸びては曲がる。
 
 骨が見えるように透明な背中が反る。
 
 彼女が苦しげに呻くように啼き声。腰がうねる。
 
 俺は妖しく銀色に濡れた割れ目に唇を落とした。
 
 ―fin―

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