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歪ーいびつー

第13章 ー6月ー



ーー翌日、私は優雨ちゃんと二人で登校した。

昨日聞かされた優雨ちゃんの秘密には正直驚いた。
だけど、いつだって私の味方でいてくれた優雨ちゃん。きっと優雨ちゃんも打ち明けられなくて苦しんでいたはず。
昔から私の大好きな……大切な友達。
優雨ちゃんは優雨ちゃんだ。
ふと隣にいる優雨ちゃんを見つめると、思わずクスリと笑みが溢れる。

「どうしたの? 夢」

私の視線に気付いた優雨ちゃんが、私を見つめて首を傾げた。

「優雨ちゃんとまた一緒にいれて嬉しいなって」
「うん、私も凄く嬉しい」

そう言って優しく微笑む優雨ちゃんを見て、私は幸せな気持ちになる。
こうして優雨ちゃんとまた笑い合える事が凄く嬉しかった。

「じぁあ夢、また放課後にね」

昼食の終わった私達はそれぞれの教室へと戻ると、私は自分の席へ着いて楓くんを目で探してみる。

今日はずっと奏多くんから逃げる為、休み時間の度に優雨ちゃんの所へ行っていた私は、楓くんと話すタイミングがなかった。
奏多くんと離れる事を決めた私は、楓くんとも元に戻りたくて話がしたかったのだけど……残念ながら教室にはまだ戻ってきていないみたいだった。

朱莉ちゃんには何故か以前から避けられている私は、自分から話し掛ける勇気が持てずに朱莉ちゃんをチラリと盗み見る。
前みたいに皆と仲良くなりたいな……。
そう思いながら小さく溜息をついた。



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