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美少女は保護られる〜私の幼なじみはちょっと変〜

第1章 私の幼なじみはちょっと変



私が中学生になったある日も、廊下でクラスの男の子と話していた時にひぃくんは突然やってきた。

何だかデジャヴを感じた私は、またひぃくんが殴るのではないかとハラハラとした。

ひぃくん、今は四月。
まだ蚊はいないよ。
そう思いながら様子を伺っていると、ひぃくんは私の肩をガシッと掴んだ。

驚いた私は、腰を屈めて私を覗き込むひぃくんをジッと見つめる。

「花音!ダメだよ、妊娠したらどうするの?!」

大きな声でそう言ったひぃくん。

意味がわからない……。
思わずふらりとよろける。

ひぃくんの放った言葉で、一気に周りからの視線が私に集中する。
恥ずかしくて堪らなくなった私は、涙目になった目をギュッと瞑ると俯いた。


ひぃくんの思考回路はちょっと変わっている。
たぶんそうなんだと思う。

そんなひぃくんを知らない女の子達は、相変わらずひぃくんを王子様だと言ってキャーキャーと騒いでいる。

確かに見た目は王子様。
でも、私からしたら残念なイケメン。
ひぃくんはそんな感じ。

私はベッドから立ち上がると、ハンガーにかかった制服を取り上げて学校へ行く支度を始めた。

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