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虚無

第1章 宝箱

奪わないで
 

あなたはそう、いつも帰ってくると

甘い言葉をかけて私をつなぎとめる

たまにしか帰ってこないあなたが恋しくて

でも人肌恋しいなんて考える自分はあなた以外の

人へ行ってしまいそうになるの

それを知ってか知らぬか弱い私を包み込んで

絡み合って溶けていくの

交わり液体が固体になりちぎれそうだった赤い糸は

堅く結ばれてあなたにまた気持ちを置いてしまうの

なんて罪な男なの

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