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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第3章 嫌なのに…

雨の音で目が覚めた。



「朝…?」



広いベッドの上でひとり、気だるい体を横たえている。



あたしの部屋だ。



昨日はあれから食事をする気になれず、シャワーだけ浴びて自分の部屋に戻ったのだった。



カラダ、熱い…



頭がじんじんする。



それに少し、苦しい。



学校へ行かなきゃと思い、体を起こそうとしたら、天井がぐらりと揺れた。



パタ…



腕に力も入らない。



それに、なんだか呼吸もおかしい。



そうしていたら、部屋をノックする音がした。



「優依さま、大丈夫ですか?そろそろ起きられないと、遅刻なさいますよ」



三坂さんの声だった。



「は…い…」



返事をしたつもりだけど、声がうまく出せない。



「どうしたの?」



志桜さんの声がして、ビクッと体が震えた。



「優依さまが起きてこられないので様子を見に…」



「僕が確認してみるよ」



イヤ!



あたしは頭から布団を被った。




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