
ぼっち─選択はあなたに─
第22章 闘技場
「よろしくお願いしますっ……」
「まかせて。とりあえずあなたは早めに帰った方がいいわ」
レシピェールにそう促されて、レイナはバットに家まで送ってもらうことになった。
「じゃあユズリノ、メキユちゃん、頼むわよ」
「了解だべ!」
「レシピェールもヘマしないようにね」
ユズリノとメキユは闘技場に、レシピェールは仕立て屋に寄ったあとザッハ伯爵の屋敷へと向かうことになった。
一方その頃、松明が灯った闘技場のリング場では兵士たちがクロードを取り囲んでいた。
「クロード、もう一度言う。その指輪を私によこせ」
「……」
クロードは指輪をはめている右手をぎゅっと握りしめる。
「何度も言いますが、これは譲れません」
クロードははっきりと断った。
なぜなら赤い石……ルビーの石が埋め込まれた指輪は元々ナツミが持っていたものだ。そして特別な力を持っている。石化した老人ギルバートを助け、クロードをも守ってくれた。
これは持ち主に返さなければいけない。
それに石化したナツミに渡せばきっと、ナツミの石化を解くことができるだろう。
「そうか……ここまで私が頼んでいるのに渡さないということは、覚悟はできているんだろうな?」
ザッハ伯爵がそう言うと、兵士たちが次々と剣を抜き始めた。
「まかせて。とりあえずあなたは早めに帰った方がいいわ」
レシピェールにそう促されて、レイナはバットに家まで送ってもらうことになった。
「じゃあユズリノ、メキユちゃん、頼むわよ」
「了解だべ!」
「レシピェールもヘマしないようにね」
ユズリノとメキユは闘技場に、レシピェールは仕立て屋に寄ったあとザッハ伯爵の屋敷へと向かうことになった。
一方その頃、松明が灯った闘技場のリング場では兵士たちがクロードを取り囲んでいた。
「クロード、もう一度言う。その指輪を私によこせ」
「……」
クロードは指輪をはめている右手をぎゅっと握りしめる。
「何度も言いますが、これは譲れません」
クロードははっきりと断った。
なぜなら赤い石……ルビーの石が埋め込まれた指輪は元々ナツミが持っていたものだ。そして特別な力を持っている。石化した老人ギルバートを助け、クロードをも守ってくれた。
これは持ち主に返さなければいけない。
それに石化したナツミに渡せばきっと、ナツミの石化を解くことができるだろう。
「そうか……ここまで私が頼んでいるのに渡さないということは、覚悟はできているんだろうな?」
ザッハ伯爵がそう言うと、兵士たちが次々と剣を抜き始めた。
