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訪問介護

第3章 入浴介助は誰のため?

僕は、今までに鈴木さんの体を、背中、左腕、胸にお腹と洗ってきました。あと洗っていないのは、右腕、両足と、それに股間です。

今まで気が付きませんでしたが、鈴木さんも既に勃起していました。いくらおじいさんとはいえ、美人でスタイルの良いチーフにこれだけのことをすれば当然かもしれません。

さて、どうしよう!僕が下手に動いて、今のこの二度とないような展開をぶち壊しては一生後悔するはずです。この状態は、キープしなければいけません。なんとしても……。

順番からいけば次は、右腕を洗わなければなりません。しかし、右腕を洗うと言えば、チーフが我に返り、

「それじゃー、右腕を洗ってあげて!」

と言って、鈴木さんの腕を僕の方へ差し出し、そのままぶち壊しになるかもしれません。そんなことになっては、僕は、悔やんでも悔やみきれません。

そこで、先ずは順番は違いますが当たり障りのない脚の方をさっさと片付けることにしました。脚といってもスネ辺りまでです。足自体は、鈴木さんが何らかの反応を示す恐れがありそれも避けたい。それで、終る可能性もある。できれば気が付かれないうちに洗い終えたいのです。

チーフを見ると、赤みかかった綺麗な顔でうつ向いて、鈴木さんの右腕にしがみついています。鈴木さんも直ぐに他のことをしようという考えはないようです。

チーフの股間を指で弄り続けています。ベテランの男は、女性の気持ち良いところを歳をとったからといって忘れることはないのです。

鈴木さんは、先程と同じ事をまた聞きました。

「キレイになるかね?」

チーフは、

「はい、……。キレイになります。」

消えるような声でうつ向いたまま答えました。


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