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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第7章 生まれた狼

僕の両親は
交通事故で死んだ

僕を産んで
退院した帰りだった

僕が助かったのは
母さんが僕を庇うように
覆い被さって守ってくれたから

でも
一緒に死にたかった

顔も声も温もりも知らないけど
僕を守って死んだのなら
きっと
愛してもらえたはずだ…

だけど、もう誰もいない。

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