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美しい狼~その牙で骨まで食べ尽くされたい~

第8章 遠吠え

手紙を読み終わって
やるせない気持ちで
いっぱいになった

真実は
残酷だ

でも
それが運命だったのだ

父さんが生きてさえいれば
文句の一つも言えたのに
一発殴ってやることだって
出来たのに...

でもさ

それで、父さんのこと許せたんだ

何で
俺の話も聞かずに
死んじまうんだよ!
恨んでないよって
許すよって

…何で
誤解したまま
居なくなるんだよ!!

俺にとって
あんたは
たった1人の家族だったんだ
俺の父さんは
あんただったのに


また
ひとりぼっちじゃないか………


父さん
俺も
あんたのこと
愛していたんだよ

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