護(まも)る
第2章 ふすまの向こうで……。
ふすまの向こうの音が静かになったとき、うららの足元で何かが転がり、ふすまにぶつかった。ゴトリとふすまが震えた。
あっ、しまった……。
『ん……』と男が音の方に目をやる気配がした。
『おうおう、いるじゃねえか。姐さんの娘さんが……』
ふすまの向こうで畳を踏み締める音がして、うららは壁際の自分の学習机の下に潜り込んだ。
『お願いっ、うらら……、娘はまだ十七歳《じゅうしち》なの。だから、娘は……』
『十七歳……それじゃあ、俺が女にしてやるよ。姐さん、アンタみたいにな』
安田の高笑いが聞こえた。
あっ、しまった……。
『ん……』と男が音の方に目をやる気配がした。
『おうおう、いるじゃねえか。姐さんの娘さんが……』
ふすまの向こうで畳を踏み締める音がして、うららは壁際の自分の学習机の下に潜り込んだ。
『お願いっ、うらら……、娘はまだ十七歳《じゅうしち》なの。だから、娘は……』
『十七歳……それじゃあ、俺が女にしてやるよ。姐さん、アンタみたいにな』
安田の高笑いが聞こえた。