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死んでも愛して

第3章 サンゾン

公園を出てからまずは会社に向かった。
俺がゾンビになったことは、会社にも報告せねばなるまい。
いち社会人として。
うむうむ。
いまや世界の大半はゾンビ化しているはずなので、ゾンビとして社会にも接点をもっていなければ。
社会の一部として役割を果たさねば。

…はて。
脳みそは腐っているけど、刷り込まれた平民気質は抜けないのか。
なになにしなければなるまい…という考え方自体が腐っている気もせんではない。
ゾンビとなった今ではそう思う。
ということは、生きていたときから、俺の頭は腐っていたのかもしれない。
死んでも直らないバカっていうのは、こういうことかもしれない。

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