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太郎くんとエッチな災難

第10章 手錠




放課後。



私達はクラス委員の仕事でクラスの掲示板にプリントを貼っていた。



太郎君が椅子に乗って高いところのプリントを貼り替えてくれる。



「花、そのプリント取って」

「うん!」


太郎君がこっちに向かって左手を伸ばしてきたので私はプリントを手渡したその時。



ガチャッンッ…ガチャンッ



「へ…?」

「イチャついてる罪で逮捕~」

私の横にクラスの男子が立っていて、私と太郎の手首に何故か手錠が繋がれていた。


「おい…お前、何してんだよ…すぐ外せ」

「ヒッ!じょ、冗談だって!なんつーか!2人に手錠かけてくるっていう罰ゲームで…お、オイ!早く鍵!」


その男子は逃げ腰になりながらふざけていた他の男子の方に話を振った。


「誰か鍵持ってる?」

「いや?」

「お前が笹木の家から持ってきたやつだろ」

「鍵なんかなかったし…おーい!笹木!この手錠の鍵って持ってる?」


無責任な事を言ってる男子が笹木君を呼んだ。


「ん?……ちょっ!何でこれがここにあるんだよ!?」


慌てた様子の笹木君が私達の手首に繋がってる手錠を手に取った。


「こいつらに勝手に着けられたんだよ…早く外せ」


太郎君は不機嫌そうにそう言った。

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