テキストサイズ

❇️片暉の残照❇️

第12章 お茶会と緊張の挨拶


シルバーゴールドの長い髪を後で結んでいるいつものは黒で味気ないと思っていたのだ――――…。


「このドレスのお礼にと…晩餐会の時にでもお渡し出来たらと思っていましたが、先に渡せて良かったです」


サンドラ様は私の作ったリボンを見つめキョトンとしていた。



「こんな――――…こんな、安物…初めてもらった……」



相変わらず、上から目線の一言多い人だ!



「///き、気持ちですから!高価なものでなくて申し訳ありません!要らなければ…捨ててください!」


もう!頑張って刺繍したのに!



「フッ――――///捨てるわけないだろう?どうだ?似合うか?」


サンドラ様はふてみに笑うとサッと髪をほどき私のリボンで髪を結び直した。

その場で…着けてくれるとは思っていなかった私は、結び目と揺れるリボンとシルバーゴールドの髪のコントラストを見れて嬉しかった。



「///やっぱり――――綺麗な髪に真っ青な刺繍が映えますね!」



「ん?――――気に入った」


そう言うと、サンドラ様は鏡の前で満足げに笑った。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ