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雷鳴の夜

第18章 怯え

雷鳴が轟く

慌てて家に帰ればあの日と同じ真っ暗な部屋

隅に布団を被り蹲る翔を抱き寄せる

「翔…まーだよ」

布団から目をだし

俺を捕らえた途端に抱きついてきた

「雷いや!やだ!おいてかないで!」

「翔!ごめん!一人にして…おいてかないから」

背中をポンポンとたたき落ち着かせる

「まー…まーくん…ごめんね…」

「大丈夫だから…謝らなくていい」

雷も遠くなり翔も落ち着きを取り戻す

置いてかないとは言ったが…

俺の仕事の時は…

流石に連れて行くのは無理だ…

でも…また雷がきたら…

なるべく一人にしたくはないが…

なんとかしなければ…

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