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子犬、拾いました!

第6章 大事件

「そんなんじゃない!!」

「じゃあ、なんで?」


腕を引っ張られて、壁に押し付けられた。

「痛っ」


「瑠菜さ、さっき幸太さんの家に行ってから変だよね? 本当は男の所行ってたんじゃないの?」


「本当だってば! 忘れ物は指輪なの! 幸太の家で忘れたの!」


いきなり乱暴なキスをされた。

「んっ 嫌…」

咄嗟に顔を背けて、陽太に向き直ると、見たこともないような悲しい顔をしていた。


「瑠菜がね、俺を好きでいてくれてるってわかってるんだよ? でも俺、瑠菜より年下だし、不安なんだよ…」

「…陽太」


今度は私から、愛情を込めて優しくキスをした。


「指輪、忘れて本当にごめんね。手を洗う時に汚したくなかったんだ。 私本気で陽太が好きだよ。信じて」

「…うん、ごめん。瑠菜」


浮気の誤解は解けたみたいで、玄関先で抱き合った。

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