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不埒に淫らで背徳な恋

第8章 【本能のまま乱れ咲くのは愛と呼べるでしょうか?】





違う……違うのと正していくようなキス。
私が求めてるキスはこうなの。
途中何度も「もっと舌出して」と言っていた。
乱れていく呼吸も顎まで垂れてる涎もどうでも良くなるほど一心不乱に舌を絡めていた。




上に乗り押し倒したままの激しいキス。




互いの唾液を味わい下半身を擦り合わせる。
段々夜は更けていくのに明るくなり始めた時刻に私たちは我を忘れて求め合ってるんだよね…?




ワイシャツのボタンを外し、引き締まった裸体に唇を這わせる。
自分もブラウスがはだけて肩が見えている。




そこで鳴り響いた携帯のアラーム。




ビクッとしてフリーズした二人。




これは間違いなく自分の携帯だ。
床に落ちたままアラーム音が鳴っている。
いつもセットしておいた朝5時のアラーム。
しかも止めない限りずっと鳴り続ける設定だ。





「あ……」




止めなきゃ…と離れる。
携帯を拾い上げ止めた。
一気に火照りが収まってきてもう振り向けない。
後悔先に立たず……




「瑠香さん……」




背後で呼ぶ声に反応してゆっくり顔だけ向けた。




ベルトも外してファスナーも下がったままのズボン。
たった今、私が触れていたところ。
上半身起こして不安げにこっちを見ている。




「続けないんですか…?」




ここで終わるのはいくら何でも失礼にあたる。
私が誘ったんだ。
確かにこの口が「忘れさせて」と言った。




一歩一歩戻りゆく足取り。




どうする……?続ける……?
このまま一線越えちゃう……?
恥かかせちゃダメだよね……?




再び頬に触れてキスしようとした。




ベットに膝をついたら動きが止まる。




ダメだ……思い浮かんでしょうがない。
「瑠香さん」も声が違うだけでこんなに響かない。
見つめ合ったまま動かない私に不安を覚えたのか腕を掴み懇願してくる。




「やめないで……コレ」




こんなになっちゃってどうすればいいんですか?とでも言いたそうに私の手を固くなったところへ触れさせる。
目で確かめて再び視線を戻した。




そうだよね……こうさせた責任取らなきゃ。








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