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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第84章 トラウマの火種



夏樹「五条先生と付き合ってもう2年半くらい経ってるだろ…。同棲含めたら6年ずっと一緒にいるのにキスもしてなかったとは…。その様子じゃ、ひょっとして手繋いだこともないか?」



「手、手くらいは繋がれたことあるからっ!」



七海「例えば?」



「え?」



七海「例えばどんな時?どんな風に手繋ぐの?」



「どんなって…。熱でうなされてる時とか、治療の時とか、手術から目が覚めた時とか…、病院のベッドにいる時が多いかな?しんどい時は、五条先生がよく手をギュッてしてくれて……//」



『………。』



「…えっ?な、なんか言ってよ…。」



夏樹「いやさ…それ手繋ぐというか、手握られたって言わね…?」



七海「うん、だね。そもそもさっき、"繋がれたことある"って言い方した時点でそんな気がしたんだけど、ひなのの話聞いてるとさ、こう、お互いに気持ち通わせてって感じじゃないよね。いつも五条先生からで、ひなのから手繋いだこと、ある?」




言われてみれば…




「ない気がする…。それに、街でカップルが手繋いで歩いてるような、ああいうのは一度もない…。ちゃんと手を繋ぐって、したことないのかも…」



夏樹「マジか。さすがにそのくらいはしてると思ってたわ…。てか、ひなのってそういうことしたいって思わないの?」



「え?」



夏樹「恋人同士がするようなことだよ。手を繋ぐのもそうだし、ハグとかキスとか、もっと言うと……いや、まぁそういうのだ。なんて言うか、五条先生に触れたいって思わないの?」


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