ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第85章 初めの一歩
キッカケはある大雨の日。
その日は夜中に雷がゴロゴロ鳴っていて、ひなは終始ビビりっぱなし。
ピカッ!!
「ビクッ!!」
ゴロゴロゴロ!!
「…っ!!」
「ひな、そんなビビらなくても大丈夫だ。別に落ちたってひなの上には落ちて来ないから。」
と言っても、ひなは昔と変わらず小さく震えながら俺にしがみついて離れない。
「何がそんなに怖いんだ。雷にここまでビビる子なんか小児にもいないぞ?ってか、ひな潜り過ぎ。もうちょっと顔出さないと喘息出る。」
と、ひなの顔が俺の胸から腹の方へどんどん下がって行くので、布団をめくって一旦ひなの体を引き離すと、
「やだっ…!離れないで、怖い…グスン」
と泣きながらまた抱きついてきた。
「もう、わかったから。よしよし、大丈夫大丈夫。ったく、こういう時は抱きついてきてくれるんだな。笑」
「え?グスン」
「ひな今思いっきり俺に抱きついてるぞ?ハグできないって、めちゃくちゃしてきてるけど。笑」
「…ハッ!!//」