ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第13章 大部屋の病室
「夏樹くーん、明里ちゃーん、ちょっといいかな~?」
とまこちゃんが声をかけると、ベッドのカーテンがシャッと開いて、
「あ!五条先生じゃん!!」
男の子がしゃべった。
「夏樹、久しぶりだな。大人しくしてるか?また脱走してないだろうな?」
「してない!!でも脱走したいくらい元気だぜ!」
と、たしかになんで入院してるのかわからないくらい、元気そうな男の子。
「夏樹くん、明里ちゃん、今日からこのお部屋に入るひなのちゃんです。よろしくね。」
と、まこちゃんが部屋の子に紹介してくれて。
「よろしく!!」
「よろしくね!」
と2人とも笑顔で答えてくれた。
学校に行ってないし友達なんていたことなかったから、同い年ぐらいの2人にどう反応していいかわからず、
「コンニチハ…」
とつぶやくので精一杯。
「ひなちゃんのベッドはここだよ。」
わたしは窓側のベッドに案内されて、向かいが夏樹くん、その隣が明里ちゃん。
またなにかあればナースコールをするようにと言われて、五条先生とまこちゃんは出て行った。