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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第2章 彼女の正体とDoctors



遺書に書いてあった五条先生は親父のこと。

生前、ひなの父親を可愛い部下と慕っており、家族ぐるみで付き合ってた親父は、この遺書を受けてすぐにひなを引き取った。

当時、俺たち家族はアメリカに住んでたが、ひなも両親とはずっとアメリカ暮らしだったので、新しい環境や俺たちとの生活にもすぐに慣れて、笑顔いっぱいで暮らしてた。



でも、ある時そんな暮らしは一変する。



ひなを引き取って半年が経った頃、突然、ひなの母親の親戚だと言う男が現れた。

なぜ血の繋がりがあるとわかったのか不思議なほど遠い親戚だったが、血縁関係のあるものには勝てず、結局、ひなは親戚に引き取られてしまった。

親戚と名乗る人物が、栗花落家の財産目当てにひなを引き取ったとわかったのは、それからさらに半年経った頃のこと。



けれど、その時にはもう、ひながどこでどうしてるのか、誰にもわからなくなっていた。


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