ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第106章 すれ違い
「その……怖くって…。ちゃんと最後までエッチするのが、少しだけ怖いんです…。」
唇が微かに震えてしまう。
「心の準備はできてるつもりでした。でも、全然足りていませんでした。だから、このままじゃまた拒んでしまうかもしれない。五条先生を傷つけることになるかもしれない。嫌われるかもしれない。そう思ったら…」
声まで震えてしまわないように。
そう思って話していたつもりだったけど、
「ひな。」
ぎゅっ…
「…グスッ……うぅ、グスン…」
そんなことは簡単に見破られ、五条先生の胸の中にぎゅっと強く抱きしめられた。